ExPingの使い方(詳細の環境設定、自動ログ保存)と注意点

NWエンジニアの必須ツールの一つと言えば、ExPingですよね。

 

NWエンジニアをしている人で、操作したことがない人はあまりいないのではないでしょうか。簡単なNW試験や、日々の死活監視などにも使える便利なツールです。


またこのツールのメリットは、Windows標準のコマンドプロンプトからのPingは時間が表示されないので、ExPingを使えば、時系列でとれるメリットもありますね!


まず、以下のURLからダウンロードサイトVector)へ

※ExPingは様々なサイトからダウンロードできます。

 

 

インストール不要なので、手軽に利用できます。また、ExPingはアイコンをダブルクリックするだけで、実行できます。デスクトップなどにショートカットを作っておくと便利です。

 

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↑実行するだけ!



また、起動後はこんな画面が表示されます。赤枠内にPingのターゲットを入力します。

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例えば、例として「192.168.1.1」のホストへPingを飛ばしたい場合は、以下のようになります。※テキストなどからコピー&ペーストできます。 

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ちなみに「;」「#」「'」はコメントアウトされますので、あて先のパターンが複数ある場合は、上記を利用することで、事前に設定することも可能です。


< Ping対象 >

;192.168.1.1 ←使用されない
#192.168.1.2 ←使用されない
'192.168.1.3 ←使用されない
192.168.1.1  ←使用される

 

また、「半角スペース」であて先などを記述できます。

 

< Ping対象 >
192.168.1.1 toL3SW

 

※全角は注釈後とみなされ、直後の文字がコメントアウトされますので、表記後はためしに実行することをお勧めします。

 

 
続いて、ExPingで基本的に行う設定や操作方法を説明してきます。

【環境設定】
ExPingの環境を変更する場合、「オプション」から「環境設定」タブをクリックします。

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繰り返し回数:ターゲットに対するPingの試行回数
※1回に設定すると、Pingが1発で完了します。「定期的に実行する」にチェックを入れ、「0分間隔」に設定すれば、「1回」でも繰り返し実行されます。
実行間隔Pingの実行間隔です。
※ここの間隔が短いと結果のデータ量が膨大になる可能性があります。その為、特に指定がなければ、デフォルトの1000ミリ秒(1秒)でOKだと思います。
ブロックサイズPingのブロックサイズ
タイムアウトPingに失敗した場合のタイムアウト時間を設定します。
TTL:パケットの有効期間
繰り返し順序:ソートしない or 端末でソート
繰り返し回数が2以上の場合、ソートしないと連続で同じ宛先にPingするようになる為、端末でソートがいいでしょう。

【ログ設定】
ExPingでは、Ping実行時に自動でログを取得するように設定できます。ログの取り忘れを防止する為にも、設定しておくことをおススメします。


1. 「オプション」 - 「環境設定」をクリックします。
2. [Pingのログを自動保存する]にチェックを入れて、「保存先」を指定します。
※ExPing実行時のログの保存先を指定します。

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3. [ログファイル名]で[年月日を付ける]にチェックが入っている状態で、接頭語を適当に決めて、[OK]をクリック。
※拡張子はデフォルトで[log]になっているので、csv形式で保存したい方は、[csv]に変えておきます。

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以上でログ設定は完了です。

では、実際にPingを実行すると、以下のようにファイルが保存され、CSV形式で保存されていますね。

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【設定を保存する】
Pingの宛先や、環境設定、ログの保存先などを保存する事ができます。誤ってアプリを閉じても、次回起動時に保存した設定を読みこんでくれるので、便利ですね。


設定保存はとても簡単で、画面上部のメニューの赤枠で囲ったアイコンをクリックするだけです。

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【各種メニューの説明】
PingやTracerouteを実行したり、実行結果の消去などはアイコンクリックだけでOKです。

Pingを実行/停止する
Pingを実行する場合は、以下のメニューの赤枠で囲ったアイコンをクリックします。

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実行中のPingを停止する場合は、以下のメニューの赤枠で囲ったアイコンをクリックします。

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■Tracerouteを実行する
Tracerouteを実行したい場合は、以下のメニューの赤枠で囲ったアイコンをクリックします。

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■実行結果を消去する
Pingの実行結果の表示をクリアにしたい場合は、以下のメニューの赤枠で囲ったアイコンをクリックします。

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上記までの設定や基本操作で、基本的には業務でそれほど困らない程度の操作ができるようになります。

ExPingはインストール不要ですし、Windowsコマンドプロンプトの実行結果よりも細かい結果が表示されますので、NWエンジニアの必須ツールとも言えます。
 

最後に、ExPingを利用するにあたり、いくつか注意点がありますので説明します。


< ExPingのデフォルトのログ設定 > 
ExPingの[環境設定] - [基本設定]タブの[Ping結果の自動削除]がデフォルトでは「1000件」で削除されるようになっています。

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このままだと、長時間の通信試験をした場合、1000件を超えると新しいものに上書きされてしまいます。

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その為、基本的には、数を増やすかチェックを外します。
※数字は「999999999」まで入力できます。これ以上の値は「1」になります。

< ExPingのCSVログの表示設定 > 
ExPing上のPingの実行結果では、「日時」にきちんと秒単位まで表示されていますが、、

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CSV出力した場合、デフォルトでは「分単位」までしか表示されません。実はカーソルを当てると秒まで表示されるのですが、見にくいですよね。

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そこでCSVの表示設定を変えてあげると、「秒単位」まで表示されます。「日時」のセルを指定して、右クリックの「セルの書式設定」から「ユーザー定義」で「yyyy/m/d h:mm:ss」を作成します。

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変更後は、きちんと秒単位まで表示されています^^

CSVの表示の件はなんとかなりますが、ログは再取得が難しい場合が多いので久しぶりにExPingを使用する場合や、初めて触る場合は、注意してください!