WSUSサーバのサイジング、スペック(CPU、メモリ)の推奨値ついて

会社でWindowsUpdateの管理をWSUSサーバで行っていることが多いかと思います。他にも連携して動作する製品だったり、別の製品もありますが、WSUSはWindowsサーバのライセンスがあればそのまま使えるのがいいですよね。

 

私もこれまでサーバ構築をしてきましたが、ほぼWSUSを利用していることが多いです。そして、WSUSサーバを構築する場合に、サイジング、スペックの推奨値ついて調べることがあるかと思いますが、基本的にサイジングについては推奨値はおそらく探しても見当たらないと思います。

 

ちなみにシステム要件の記載がありますが、このままの値を利用するのは危険です。

 

WSUS 展開を計画します。 | Microsoft Docs

 

以下はシステム要件の抜粋です。

 

システム要件
ハードウェアおよびデータベース ソフトウェアの要件は、組織内で更新されるクライアント コンピューターの台数によって決まります。 WSUS サーバーの役割を有効にする前に、サーバーがシステム要件を満たしていることを確認し、次のガイドラインに従ってインストールを完了するために必要なアクセス許可があることを確認します。
WSUS の役割を有効にする際に求められるサーバーのハードウェア要件は、ハードウェア要件にバインドされています。

 

WSUS の最小ハードウェア要件

プロセッサ: 1.4 GHz の x64 プロセッサ (2 GHz 以上推奨)
メモリ: WSUS では、サーバーおよび他のすべてのサービスまたはソフトウェアが必要とするメモリ容量に加え、追加の 2 GB RAM が必要です。
使用可能なディスク領域: 40 GB 以上を推奨
ネットワーク アダプター: 100 Mbps (メガビット/秒) 以上 (1 GB を推奨)

 

注意

これらのガイドラインでは、30,000 クライアントのロールアップのために、WSUS クライアントが 8 時間ごとにサーバーと同期していることを前提としています。 それよりも頻繁に同期している場合、それに対応してサーバーの負荷が増大します。

 

これを見ると意外と低スペックでいいんだと考えてしまいますが、WSUSは意外とリソースが必要です。

 

 

CPUはいいとして、メモリは接続するクライアントにもよると思いますが、8GB以上は最低でも必要と思います。WSUSは業務影響がない為、ある程度のサイジングをしたうえで、実環境に合わせてメモリサイズを変更したほうがいいですね。ちなみに、メモリサイズを決める前に、IISのアプリケーションプールが落ちないように以下の情報を参考にして、メモリ制限のリサイクルと構成を無効にしておくことをおすすめします。

 

Windows Server Update Services のベストプラクティス - Configuration Manager | Microsoft Docs

 

これをしないとデフォルトの値だとアプリケーションプールがダウンすることが発生することがあります。しかも監視をしていないと気づかないので、更新プログラムが適用されない問題に気づけません。

 

設定名 値設定名

値キューの長さ: 2000 (既定の1000から)

アイドルタイムアウト (分) :0 (既定値の20から下)

Ping の有効化 :False (既定値の True)

プライベートメモリの制限 (KB): 0 (制限なし、既定値 1843200 KB から)

通常の時間間隔 (分) :0 (リサイクルが禁止され、既定の1740から変更される)

 

もう一点がディスク容量ですが、これまた相当の量が必要です。特にWindows10になってからディスク容量が増えています。これも100GB別ディスクがあってもすぐに足りなくなるでしょう。仮想マシンで構築している場合は、ディスク監視をしておき、不足しそうになったら追加するオペレーションが必要です。