イベントログでWindows Time サービスの ID36は、サービス起動時のエラーなら対処必要

WindowsのNTP(w32tm)の設定って紛らわしいですよね~。まず、NTPクライアント側のモードも色々と設定できるので、どれを設定したらいいの?ということになりますが。


さて、Windows Server 2012 R2のクライアントモードのデフォルトが「0x9」になっています。これは、GUIモードで設定した場合の値なんですが、これを設定して内部DNSに時刻同期を行う設定をしたところ、イベントログでWindows Time サービスの ID36のメッセージが出力されて、かつ、時刻同期の先がローカルになっていました。


こちの件について詳しく書かれているマイクロソフトのブログ。

 

Windows Time サービスの ID 36 の警告。これって無視しても大丈夫ですか?

https://docs.microsoft.com/ja-jp/archive/blogs/jpntsblog/windows-time-id-36-12

 

ブログにもありますが、まさにこのイベントログがでていました。

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イベントの種類: 警告

イベント
ソース: W32Time

イベント ID: 36

説明:

使用可能なタイムスタンプがタイム サービス プロバイダーによって提供されなかったため、タイム サービスは 86400 秒間、システム時刻を同期していません。タイムサービスは、タイム ソースと同期できるようになるまで、ローカルのシステム時刻を更新しません。ローカル システムがクライアントの時刻サーバーとして機能するように構成されている場合は、タイムソースとしてクライアントにアドバタイズすることを止めます。タイム サービスは継続してタイム ソースとの同期を試みます。詳細については、他の W32time イベントのシステム イベント ログを確認してください。'w32tm /resync' を実行すると、時刻の同期を即座に強制実施できます。

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ブログでは、このイベントを無視しても良いか否かは、時刻同期間隔によって決まるとあり、時刻同期間隔が 24 時間以上に設定されている場合は、 ID:36 を無視しても問題ないとあります。


時刻同期間隔が 1 時間などの短い間隔で設定されているにもかかわらず、ID:36 が記録されるのであれば、問題が起きている可能性が高いと判断できるとあります。


とするならばですよ、「0x9」に設定した場合、ワークグループなら同期間隔が一週間なので気にしなくていいということになるかもしれませんが、実機ではそうではありませんでした。


イベントログでWindows Time サービスの ID36は、サービス起動時のエラーなら対処必要となります。その為、設定をしてみてサービスを再起動してもらうとわかりますが、そこで、強制的に時刻同期を行ってみてもいいですが、それでもNTPサーバーと時刻同期できない場合は、「0x9」ではなく「0x8」にすることをおすすめします。


ちなみに、Windows Server 2016からはGUIの初期設定が「0x8」になっていますね。モードの説明です。


0x1 - SpecialPollInterval レジストリ値を同期間隔として使用して時刻同期を行います。設定されていない場合は、MaxPollInterval と MinPollInterval レジストリ値を同期間隔として使用して時刻同期を行います。

0x2 - UseAsFallbackOnly モードを使用します。優先的に同期を行うよう設定されている NTP サーバーが使用不可の場合に同期を取るサーバーとして設定されます。

0x4 - SymmetricActive モードとして要求を送信します。お互いが同期を取る時刻同期方法となります。

0x8 - Client モードとして要求を送信します。サーバー、クライアント、という区分を行い、クライアントからサーバーに対してのみの、一方通行の時刻同期を行います。


ということで、時刻同期は意外とはまるので、しっかりと動作確認をしましょう。