vCenter Server Appliance(VCSA)6.7の CPU、メモリ、ディスクのスペック容量拡張

仮想化基盤としてVMwareを利用しているケースが多いと思いますが、最近のvCenterは仮想アプライアンスとして提供されており、構築時に規模間でスペックが決まってくると思います。拡張性をあまり意識せず、極小などで構築した場合、仮想マシンが増えてきて、スペックを増やしたいというケースがでてくるかもしれません。

 

その場合、VCSAの仮想マシンのスペックを増やしてあげる必要があります。VCSA自体は専用OSで動作しておりますが、仮想マシンのリソースを増やすことは可能です。

 

以前の環境でもメモリ、CPUは通常の仮想マシンと同様に増やした実績があります。ただ、できれば運用中の仮想マシンのリソースを増やすって停止が必要になりますしあんまりしたくない場合は、将来的なことも含めてスペックを決めておいた方がいいですね。

 

 

後、ディスクの拡張については、KBがでているので参考になります。

 

vSphere 6.5 と 6.7の VMware vCenter Server Appliance のディスク容量を増やす (2145603)

https://kb.vmware.com/s/article/2145603?lang=ja

 

VCSA6.5と6.7のディスクの拡張方法が紹介されていますが、こちらでは6.7のみ参考として転記します。

 

vCenter Server Appliance 6.5 と 6.7の特定の VMDK のディスク容量を増やす手順を説明します。vSphere 6.0 で論理ボリューム管理 (LVM) が導入され、vSphere 6.5 および 6.7 で引き続きサポートされ、vCenter Server ディスクは動的に増やすことができますとあります。Linuxを構築、運用している人ならわかると思います。

 

注意点は以下です。

 

ルート パーティション(上記の KB にリストされている VMDK1)のサイズ変更は 6.5 ではサポートされていません。詳細については、VMware vSphere 6.5 リリース ノート を参照してください。ルート パーティションのサイズ変更が 6.7 に追加されました。

 

ディスクの拡張は以下の二通りのやり方があります。

 

仮想マシンを管理する vCenter Server または特定の ESXi ハイパーバイザーのいずれか経由で認識される、vCenter Server や Platform Services Controller 仮想マシンの仮想ディスクを増やします。
●Appliance Management CLIBASH CLI を使用して、パーティションを拡張します。

 

アプライアンス シェルを使用して vCenter Server Appliance  6.7 と Platform Services Controller  6.7 上の特定の VMDK のディスク容量を増やすには:

 

1. SSH と root 認証情報を使用して、vCenter Server Appliance にログインします。
2. 次のコマンドを使用して、ディスク容量の問題が発生しているディスクを確認します。

 

com.vmware.appliance.system.storage.list

出力は次のようになります。
...
7:
Totalinodes: 655360
Usedinodes: 4211
Name: /storage/seat
Totalkbytes: 10181944
Usedkbytes: 9081843
...

3. vSphere Client または vSphere Web Client を使用して vCenter Server Appliance 仮想マシンの場所を特定し、影響を受けている仮想ディスクのディスク容量を増やします。

4. 仮想ディスクの容量を増やしたら、SSH セッションに戻り、次のコマンドを実行して、物理ボリュームが増加した論理ボリュームを自動的に拡張します。

com.vmware.appliance.system.storage.resize

 

5. 次のコマンドをもう一度実行し、仮想ディスクが正常に拡張されていることを確認します。

com.vmware.appliance.system.storage.list

出力は次のようになります。
...
7:
Totalinodes: 786432
Usedinodes: 4211
Name: /storage/seat
Totalkbytes: 12246192
Usedkbytes: 9081843
...

 

BASH シェルを使用して、vCenter Server Appliance 6.7 上の特定の VMDK のディスク容量を増やすには:

1. SSH と root 認証情報を使用して、vCenter Server Appliance にログインします。

2. このコマンドを実行して、Bash シェルを有効にします。

shell.set --enabled true

3. 「shell」と入力し、Enter キーを押します。

4. これらのコマンドを使用して、ディスク容量の問題が発生しているディスクを確認し、仮想マシンの設定の編集に表示される SCSI ID をトレースします。

df -h; lsblk; lsscsi

5. vSphere Client または vSphere Web Client を使用して vCenter Server Appliance 仮想マシンの場所を特定し、影響を受けている仮想ディスクのディスク容量を増やします。
6. 仮想ディスクの容量を増やしたら、SSH セッションに戻り、次のコマンドを実行して、物理ボリュームが増加した論理ボリュームを自動的に拡張します。

/usr/lib/applmgmt/support/scripts/autogrow.sh

7. 次のコマンドを実行し、仮想ディスクが正常に拡張されていることを確認します。

df -h

 

後、作業トラブルを回避するために、VCSAのバックアップ、スナップショットを作業開始前に取得しておいたほうがいいですね。

 

VCSAのリソースを増やす必要がでてきた場合は参考にしてみてください。