ESXi6 VMFS5データストアから切断される事象 ATSハートビート設定が原因

ESXi6 VMFS5データストアから切断される事象 ATSハートビート設定が原因で発生することがあるようです。

 

環境内で VAAI ATS ハートビートを使用している間に、ESXi 5.5 Update 2 または ESXi 6.0 ホストが VMFS5 データストアから切断されるという事象ですが、運用中に発生したらかなり焦りますよね。状況的には仮想マシンへの接続性が失われてしまうので、使用できなくなるのでしょうか。

 

この問題を解決するには、ESXi カーネルで ATS ハートビートを無効にして、ハートビート関連のアクティビティを従来の方法に戻す必要があるようです。

 

 

原因

VMFS ハートビート プロセスを最適化するために、VMFS ハートビート更新方法の変更が ESXi 5.5 Update 2 で導入されました。従来の方法では、VMware ESXi カーネル処理の検証で単純な SCSI 読み取りと書き込みが伴う一方で、新しい方法では、検証ステップをストレージ システムにオフロードします。これは、他の VAAI 関連のオフロードに似ています。

この最適化により、ESXi カーネルがストレージ システムに発行する ATS コマンドの量が大幅に増え、ストレージ システムへの負荷が増えます。場合によっては、ATS を使用する VMFS ハートビートが偽 ATS 不一致で失敗して、ESXi カーネルが VMFS データストアへの自身のアクセスを再検証する結果になることがあります。これにより、「データストアへの接続が切断される (Lost access to datastore )」メッセージが生成されます。

 

解決方法

この問題を解決するには、これらのエラーが発生したデータストアを共有するすべてのホストで、ATS ハートビートを無効にすることで、ハートビートを非 ATS メカニズムに戻します。

 

こちらの変更は運用中でもオンラインで実行できるようです。切断されるほうが問題なので、同様の事象が発生している場合は、対処したほうがいいですね。

 

●ATS ハートビートがアレイの負荷または IO 応答性の問題の原因になっている疑いがある場合は、ストレージ ベンダーに連絡して、この機能を無効にすることを推奨するかどうかを確認してください。
●この変更によって、VMFS ハートビートの作成または更新に ATS プリミティブを使用することはできなくなりますが、ATS プリミティブの構成自体は変更されません。
●ストレージが使用中の場合は、これらの操作をオンラインで安全に実行することができます。

 

「参考」

https://kb.vmware.com/s/article/2113956?lang=ja